東村アキコさんの自伝的漫画を映画化した「かくかくしかじか」を観てきました。
永野芽郁さんの完璧すぎる東村アキコ再現に驚嘆。
大泉洋さんの日高先生役は圧巻の演技でした。
宮崎の美しい風景が青春ドラマを彩る素晴らしい実写化作品です。

原作ファンも納得の仕上がりでした。
そこでこの記事では、
【感想】「かくかくしかじか」の永野芽郁は東村アキコその人だった!
と題して、詳しくレビューをお伝えします。

私も原作を読んで感動しました!
「かくかくしかじか」感想:東村アキコの宮崎時代を描いた傑作
漫画家・東村アキコさんの自伝的エッセイ漫画を実写化した映画「かくかくしかじか」を観てきました。
原作の持つ青春の輝きと痛みが丁寧に描かれ、恩師への深い感謝の気持ちも美しく表現されています。
宮崎の美しい自然が物語の舞台となっています。
美術予備校時代の東村アキコさんの等身大の悩みが描かれていますし、成長する姿も印象的でした。
原作は多くの人の心を打つ名作として知られています。
この映画化は原作の良さを損なっていませんので、ファンも安心です。
*「かくかくしかじか」に登場する東村アキコの高校は?こちらの記事をご覧ください。

映像だからこそ表現できる魅力が加わっています。
観る前は実写化への不安もありましたが、エンドロールが流れる頃には深い満足感に包まれていました。
【レビュー】永野芽郁の役作りすごい!完全に東村アキコだった
永野芽郁さんの東村アキコさんへの変身ぶりには本当に驚かされました。
髪型や表情が完璧に再現され、話し方や仕草も原作者そのものでした。
まるで東村アキコさん本人がそこにいるかのような錯覚を覚えました。
美術予備校で絵を描いているときの集中した表情が印象的でした。
キャスティングの妙を感じます。
永野芽郁さんの役作りが徹底していたことも伝わってきます。

永野芽郁さんが演じる東村アキコは等身大の高校生として描かれています。
美術大学合格を目指す一人の女子高生で、恋愛への憧れが自然に表現されています。
誰もが通る青春の道のりを自然体で表現していました。
最初は戸惑いを見せています。時には反発する姿もありました。
次第に先生の愛情に気づいていく心の動きが表現され、言葉以上に表情で伝わってきました。
この繊細な演技が物語の核心部分に説得力を与えています。

【感想】大泉洋が映画の真の主役!底知れぬ魅力
正直に言ってこの映画は大泉洋さんの映画でした。
日高先生という役柄を通じて大泉洋さんの幅広さが表現されていて、役者としての深さを改めて実感させられました。
厳格で時には理不尽とも思える指導をする教師ですが、生徒一人一人への深い愛情を持っています。
この複雑な人物を大泉洋さんは見事に演じ切っています。
怒鳴るシーンでは本当に怖く感じられるほどの迫力がありましたが、生徒たちとの何気ない会話では温かみのある人柄が滲み出ていました。

日高先生という人物はただ厳しいだけではありませんし、優しいだけでもありません。
非常に人間味豊かなキャラクターで、この絶妙なバランス感覚を表現できるのは大泉洋さんだからこそでした。
他の俳優さんではどちらか一方に偏ってしまいそうです。
「厳しい先生」か「優しい先生」のどちらかになってしまうでしょう。
大泉洋さんは両方の面を自然に行き来していました。
一人の複雑な人間として日高先生を生き生きと演じていました。
観客としてこの先生になら厳しく指導されても最後までついていきたいと思わせる説得力がありました。
*大泉洋さんが演じた日高先生のモデルについてはこちらの記事をご覧ください。

【レビュー】宮崎の風景が織りなす青春ドラマの舞台装置
宮崎の豊かな自然がこの青春ドラマ映画「かくかくしかじか」に絶妙な彩りを添えていました。
美術予備校の窓から見える緑豊かな風景が美しく映されています。
放課後に生徒たちが歩く街並みも印象的で、どの場面も宮崎ならではの穏やかで美しい景色が描かれています。
登場人物たちの心の動きをより繊細に表現する効果を生んでいると思いました。
夕暮れ時の場面では宮崎の空の美しさが際立っていて、物語の情感を一層深めていました。

さらに季節の移ろいとともに変化する宮崎の風景が主人公の成長過程と見事にリンクしていました。
青々とした夏の緑から色づいていく秋の景色への変化があります。
東村アキコの心の成長を視覚的に表現していたのではないでしょうか。
宮崎という土地だからこそ生まれるのんびりとした雰囲気があります。
その中にも真剣さが含まれていたので、この物語には欠かせない要素だと改めて感じました。

【感想】原作「かくかくしかじか」ファンも納得の実写化成功作品
原作の魅力を大切にした実写化で、映像作品として独自の価値を加え、見事な仕上がりになっていると思います。
登場人物一人一人のキャラクターが丁寧に描かれています。
原作で愛されたエピソードが違和感なく映像化されていますね。
*「かくかくしかじか」の西村くんについてはこちらの記事をご覧ください。

東村アキコさんと日高先生の師弟関係の描き方は秀逸でした。
原作を読んだときの感動を映像でも味わうことができます。
実写化作品としてこれほど原作の世界観を大切にした作品は珍しく、東村アキコさんが脚本からかかわった成果でしょうね。
恩師への感謝の気持ちも込められていますので、年代を問わず多くの人に響くと思います。
もちろん原作ファンの方にもおすすめですし、まったく初めてこの物語に触れる方にもぜひ観ていただきたいです。
劇場で体験していただきたい素晴らしい映画でした。
*映画「かくかくしかじか」の観客動員数についてはこちらの記事をご覧ください。
