映画『宝島』は、直木賞を受賞した真藤順丈さんの同名小説を原作に、2025年9月に公開される注目作です。
沖縄戦後の激動の時代を背景に、米軍基地から物資を奪い貧しい人々に分け与える「戦果アギヤー」と呼ばれる若者たちの姿を描き、史実とフィクションが交錯する壮大な青春群像劇となっています。
本記事では映画『宝島』のあらすじや原作の魅力、登場人物、見どころを詳しく解説します。

最後までごゆっくりお読みください!

映画「宝島」原作と世界観
まずは映画『宝島』の原作小説について、その時代背景や物語の世界観を解説します。
真藤順丈の原作小説
原作小説『宝島』は、1952年から1972年の沖縄を舞台にしています。
第二次世界大戦後、日本から切り離されアメリカの統治下に置かれた沖縄で、米軍基地から食料や医薬品を盗み出し、貧しい住民に分け与える「戦果アギヤー」と呼ばれる若者たちが主人公です。
物語は、占領下での理不尽な生活や、米軍による事件、孤児や浮浪児の存在など、戦後沖縄の現実をリアルに描きつつ、希望と再生の物語として展開されます。
作者の真藤順丈さんは「史実に記されない真実」を描くことに強いこだわりを持ち、沖縄の痛みと誇りを圧倒的な熱量で物語に込めました。

大戦後の沖縄が直面した現実をリアルにつづっているんですね
原作の登場人物
物語の中心となるのは、4人の若者たちです。
リーダー格のオンちゃんは、米軍基地から物資を盗み出す「戦果アギヤー」の英雄的存在。
親友グスクはのちに刑事となり、オンちゃんの弟レイはテロリストとして危険な道を歩みます。
ヤマコはオンちゃんの恋人であり、後に教師となる女性です。
彼らはそれぞれの苦悩や葛藤を抱えながら、占領下の沖縄で懸命に生き抜いていきます。
さらに浮浪児ウタなど、時代に翻弄される多彩なキャラクターが物語を彩ります。
『#映画宝島』
— 映画『宝島』 公式 (@takarajimamovie) March 19, 2025
キャラクタービジュアル 初解禁💎
◆ グスク (#妻夫木聡)
◆ ヤマコ (#広瀬すず)
◆ レイ (#窪田正孝)
◆ オン (#永山瑛太)
━━ 正義、夢、闘志、未来 ━━
<沖縄がアメリカだった時代>を生き抜く
4人の幼馴染。
20年の歳月を経て明かされる衝撃の真実とは――
9/19(金)公開🎬 pic.twitter.com/aV0C5B5uKQ
映画「宝島」あらすじと物語の流れ
続いて、映画『宝島』のストーリー展開や原作小説のあらすじを詳しくご紹介します。
あらすじの要点
物語は1952年、米軍統治下の沖縄から始まります。
オンちゃん、グスク、レイ、ヤマコの4人は、米軍基地から物資を盗み出し、島の人々に分け与える「戦果アギヤー」として活動していました。
オンちゃんは住民のために薬や木材を奪い、小学校を作る夢を持つ伝説的な存在。
しかし、極東最大の基地「キャンプ・カデナ」への襲撃作戦を機にオンちゃんは突如失踪してしまいます。
残されたグスクは警官に、レイはテロリストに、ヤマコは教師としてそれぞれの道を歩み始めます。
戦争が終わっても沖縄には浮浪児があふれ、米軍による事件や事故も絶えません。
ヤマコは浮浪児ウタと出会い、彼との交流を通して沖縄の現実と向き合っていきます。
やがて1970年、沖縄市で実際に起きた「コザ騒動」をクライマックスに、若者たちの人生が大きく動き出します。
原作の見どころ
原作小説『宝島』の最大の魅力は、史実とフィクションを巧みに織り交ぜた圧倒的なスケール感と、個性豊かな登場人物たちの熱い生き様です。
特に「戦果アギヤー」たちの正義感や友情、沖縄の人々の誇りと痛みがリアルに描かれ、読み手の心を揺さぶります。
物語の核となる「コザ騒動」は、1970年に実際に起きた米軍車両焼き討ち事件をモデルにしており、沖縄の怒りと希望の象徴として描かれています。
原作の持つ熱量とスケールを映画でどう表現するかが大きな見どころです。

原作の見どころを映画で見れるのが楽しみです
映画「宝島」映画化の意義とキャスト
最後に、映画化の意義やキャスト、監督の思いについてまとめます。
小説の映画化の背景と監督
映画『宝島』は、「るろうに剣心」シリーズなどで知られる大友啓史さんが監督を務めます。
大友啓史さんはNHK時代から沖縄を舞台にした作品を手掛けており、今回も「記憶の底で、遺伝子の隅々まで忘れてはいけない物語」として『宝島』に強い思いを持って映画化に挑みました。
戦後沖縄の史実に記されない真実を、圧倒的な映像美とリアリティで描くことを目指しています。
キャストと期待
主演のオンちゃん役には妻夫木聡さん、グスク役に窪田正孝さん、レイ役に永山瑛太さん、ヤマコ役に広瀬すずさんと、豪華キャストが集結しています。
特に広瀬すずさんは、沖縄の女性の強さや優しさを体現し、物語に深みを与えています。
原作の熱量を損なわない演技と映像表現で、戦後沖縄の青春と再生を描き出す本作に大きな期待が寄せられています。

豪華なキャストに、映画への期待が高まりますね
映画キャスト一覧
映画『宝島』の主要キャストは以下の通りです。主人公たちを実力派俳優が熱演し、作品に深みを与えています。
役名 | キャスト(俳優名) |
---|---|
オンちゃん | 妻夫木聡さん |
グスク | 窪田正孝さん |
レイ | 永山瑛太さん |
ヤマコ | 広瀬すずさん |
ウタ | 奥平大兼さん |
ヤマト | 仲野太賀さん |
ヤマコの父 | 佐藤浩市さん |
グスクの父 | 北村有起哉さん |
その他 | 高良健吾さん、満島真之介さん、山田真歩さん など |
メインキャストからの
— 映画『宝島』 公式 (@takarajimamovie) May 21, 2024
コメントが到着!
◆#妻夫木聡(グスク役)
◆#広瀬すず(ヤマコ役)
◆#窪田正孝(レイ役)
◆#永山瑛太(オン役)
映画『宝島』2025年公開
公式サイト:https://t.co/KoykmHL9dq#映画宝島 pic.twitter.com/HDHvKIcmtG
まとめ
映画『宝島』は、戦後沖縄の激動の時代を生き抜いた若者たちの姿を描いた感動作です。
直木賞受賞の原作小説をもとに、史実とフィクションが交錯する壮大な物語が展開されます。
映画では豪華キャストと大友啓史監督の手腕によって、沖縄の歴史と人々の熱い思いがスクリーンに甦ります。
原作の魅力やあらすじを知ることで、より深く映画を楽しむことができるでしょう。

最後までお読みいただき、ありがとうございました!
*映画「宝島」のロケ地についてはこちらの記事もご覧ください。
